初心者がプログラミングを学習するためのコツや方法をできるだけわかりやすく解説します。どの言語から始めるのかを決めるにはどんな知識が必要か、目的別の効果的な学習をそれぞれ深堀してご紹介しています。
「プログラミングの学習は難しい」という印象を持つ方もいらっしゃるかと思いますが、自分にあった学習方法を選び、継続すれば、プログラミングの基礎からはじめても、実践レベルにまでスキルを高めることが可能です。
この記事ではプログラミングを勉強したい方に向けて、簡単に学ぶための方法や、初心者でも学びやすいプログラミング言語を紹介します。
目次
初心者でもプログラミングが簡単に身につく理由

プログラミングは「難しい」というイメージが先行してしまいがちですが、今では初心者でも比較的学びやすい環境が整っています。
ここからは、初心者でもプログラミングを簡単に習得できる理由をそれぞれ深掘りします。
プログラミングの構文は規則があり慣れるとおぼえやすい
プログラミングの構造は、異なる言語でも共通している部分があり、ひとつのプログラミング言語を習得すれば、他のプログラミング言語を理解できるようになるといったケースもあります。
ただし、プログラミングの文法やルールを理解するまでの学習は、初心者にとって最初の難関であり、挫折しやすいポイントです。そのため、プログラミングの学習は、言語の文法やプログラムの書き方に慣れるまで、簡単なメッセージを表示させるだけのプログラムを書き、実行し、結果を表示させるところから始めてみましょう。「自分で書いたプログラムがパソコン上で作動した」という経験があるだけでも、今後の励みになるのではないでしょうか。
学習しやすいように言語が進化している
かつては「C言語」や「Java」といった難易度の高いプログラミング言語しか存在しませんでしたが、近年登場した「Ruby」「Python」といったプログラミング言語は、記述方法がシンプルなため、初心者でも理解しやすいのでおすすめです。
逆に「C++」などといった一部の言語は非常に難しく、プログラミング初心者がとっつきにくいものは、あまりおすすめできません。まずは簡単なプログラミング言語の基礎を身につけてから、プログラミングの本質を理解することで、言語の学習が捗ります。
学習のためのコンテンツが多数ある
プログラミングを学習する方法として、スクールに通うか、分厚い参考書を自分で読むといった方法しかありませんでした。しかし近年では初心者でも理解しやすいプログラミングの学習サイトがインターネット上に続々登場しています。
さらに、さまざまな言語に関する知識やスキルが学べる動画を視聴したり、実際にコードを書く演習ができたりといった、初心者でも実践的な練習ができるサイトもあります。
オンラインの学習サイトであれば自宅のパソコンで気軽にいつでも利用できるため、初心者がプログラミングを学ぶハードルが以前よりも低くなっています。
プログラミングを簡単に勉強する方法

初心者でも簡単にプログラミングを勉強するには、いくつかのコツがあります。ここからはプログラミングを初心者が勉強するときに、どのようなところに気をつければ挫折せずに勉強を続けられるのかを解説します。
正しいプログラミングコードを真似する
プログラムを解説しているWebサイトがありますが、中には不正確な内容であったり、バージョンが違ったりといったケースもあります。バージョンが違うプログラミングコードでで学習してしまうと、エラーが起きる可能性もあるため、注意が必要です。
公式から情報を仕入れるやり方が最も堅実ですが、初心者にとっては、理解が難しいかもしれません。なので、信頼できるスクールで学習することが、プログラミングを習得する簡単な方法だと言えます。
独学でのプログラミング学習にこだわる場合は、「記事の更新日時」「学びたいプログラミング言語の最新バージョン情報」をきちんと確認したうえで、自分のパソコンの開発環境を整え、プログラムを実行することで、無駄な時間と労力をかけずに済みます。
初心者向けのプログラミング言語を選ぶ
プログラミング言語によって記述方法や複雑さが異なります。初心者の方であれば理解のしやすいプログラミング言語から始めましょう。
初心者が学習しやすい言語には「Python」「JavaScript」「Ruby」「PHP」「Swift」などがあります。そこから知識やスキルを身につけてから、難易度の高い言語にチャレンジしてみる方法をおすすめします。
プログラミング特有の考え方を学ぶ
プログラミングは機械が理解するための特有のルールや法則があります。学習を始めたての頃は、プログラミング特有のルールが把握できないこともあるかもしれませんが、「コーディングする」と「修正する」を繰り返すことで、プログラミングにおける言語の共通点やルールを理解できるようになります。
修正を繰り返しながら学ぶ方法も大切ですが、「理解できるまで上達者の真似をする」ことも大切です。
初心者向けのプログラミング言語6選

ここからは、プログラミング未経験の方でも比較的勉強がしやすいプログラミング言語を紹介します。初心者向けのプログラミング言語には具体的にどのようなものがあるのか、それぞれの特徴をチェックしましょう。
Python
人気のプログラミング言語である「Python」は、文法がシンプルで、なおかつ多くのライブラリを利用することでさまざまな機能を簡単に実装できます。
主に下記のような分野で用いられています。
- 統計, データ処理
- 人工知能の開発
- デスクトップアプリの開発
文法がシンプルであることから初心者の方でも簡単に学習でき、スクレイピング(情報を収集し、解析すること)やデータ処理に便利なライブラリが用意されているので、多くの機能の実装も容易です。
JavaScript
複雑なコンテンツをWebサイトに実装できる「JavaScript」は、基本的なプログラムの学習に最適であり、プログラミングの学習に少し慣れたという方におすすめ言語です。他の言語との共通点が多く、汎用的な学習ができます。実装例として、次のようなものがあります
- ゲーム制作
- 独自機能の開発
- サイトのアニメーション処理
言語の特徴として、環境構築をしなくてもサイトの制作では組んだJavaScriptが正しく動作するかどうかをすぐ確認でき、迅速な修正も可能です。
さらに、「Node.js」といったフレームワークをあわせることで、サーバーサイドでも開発が可能です。
Java
長年広く使われているプログラミング言語のひとつである「Java」は、業務システムからゲーム、さらにはAndroidアプリの開発まで、汎用性の高い言語です。
Javaは下記のような幅広い分野で用いられています。
- Webアプリ開発
- 業務システム開発
- デスクトップアプリ開発
- 組み込み系システム開発
Javaはプログラミング初心者にとってやや習得の難易度は高いものの、他のプログラミング言語でも活用できるオブジェクト指向を学べるほか、OSを問わず動作する汎用性の高さが魅力です。Javaを習得することで、将来の仕事の幅が広がる可能性が高いため、初心者にはおすすめです。
Swift
Apple製品のアプリ開発に使用される「Swift」は、「iPhoneやMacのアプリ開発を行いたい」方におすすめです。Swiftのスキルを持つエンジニアはそれほど多くないため、習得すれば就転職でも有利になりやすいというメリットがあります。
また、Swiftはシンプルなコードのため比較的難易度も低く、プログラミング初心者でも学びやすい言語のひとつです。「Apple製品のアプリ開発を絶対にしたい」という方はぜひチェックしてみましょう。
Ruby
「Ruby」Webアプリ開発が可能な言語で、フレームワークを利用すると簡単に開発できます。さらに日本人が開発した言語なので、プログラミングコードが簡単にできます。
主に下記のような分野で用いられています。
- API作成
- スクレイピング
- Webアプリ, スマートフォンアプリ開発
例えばWebアプリの開発では、最適化されたフレームワークによって必要な機能が自動的に実装されるため、開発期間を大幅に短縮することが可能です。
PHP
「PHP」は、Web開発においてサーバーサイドの処理を担当する言語であり、日本での求人数も多いプログラミング言語です。
間違ったコードを書いても動いてしまうことがあり、エラーを見落としやすいデメリットがありますが、構造が読みやすいので、初心者にとって学習しやすい言語です。一方実装例としては、次のものがあります。
- ログイン機能
- お問い合わせフォーム
汎用性はそれほど高くありませんが、サーバーサイドでの需要が大きいため、一度触れてみて確認してから、学習するかどうかを決めましょう。
パソコンで学べるプログラミングゲーム

プログラミングを学ぶ方法のひとつに、パソコンゲームでプログラミングの概念を学ぶ方法があります。学習向けに作られたプログラミングゲームにはさまざまな種類があるため、自分が勉強したいプログラミングのゲームを探してみましょう。
ここでは、パソコンで学べるプログラミングゲームをいくつか紹介していきます。
ロジックサマナー

異世界に迷い込んだ主人公が仲間と封印を解くための旅に出るRPGのゲームで、プログラミング言語のコードが魔法の代わりとなって悪者を退治するので、楽しみながら学習できます。
主な対応言語は以下です。
- C
- C#
- C++
- PHP
- Java
- Swift
- Ruby
- Python
- JavaScript
学べるプログラミング言語の種類が多く、異世界でのストーリーを楽しみながら学習を進められるため、初心者から経験者の方まで幅広く楽しんで学習できます。
Crypto Zombies

「Solidity」は暗号資産のイーサリアムに用いられているプログラミング言語です。
その「Solidity」のプログラミングを作る要領で自分のゾンビを作り、ゾンビで対戦しながら学習できます。あまり有名な言語ではありませんが、JavaScriptの基礎を習得できていれば、初心者でも楽しんで学習できます。
イーサリアム上のDApp開発をゲームを作りながら学べるゲームです。
CODECOMBAT

RPGゲームを進めながら学習ができるサービスです。人気なプログラミング言語であるPythonやJavaScriptを習得できるため、ゲームを開発したい方には最適なプログラムです。
自分のレベルに合わせながら、RPG風にゲームを遊びつつ学習できるため、「プログラミングは難しい」という印象を持っている方でも、楽しみながら学習しやすい環境が整っています。
CodinGame

こちらは高画質が特徴的なパズルゲームです。初心者から上級者向けのレベルにわかれており、自分のスキルに合わせた学習が可能です。
さらに、20種類以上の言語から選択してプレイできるほか、チームでプレイできるソーシャルゲームとして楽しむことができるため、仲間と一緒に学習するといった方法も可能です。
コードモンキー

「コードの冒険」をテーマにした、幼児から小学生、中学生、大人まで幅広い年代層が楽しく学べるプログラミング学習教材です。主人公のサル「モンタ」が冒険をしながら新しいプログラミングの概念を学習します。
どこまで進んだのかがわかるマップがあり、進捗状況が目に見えるため、モチベーションの維持につながやすいです。保護者が進捗や学習内容を確認できるダッシュボードやサポートもあるため、ご家庭で心置きなくプログラミング学習ができます。
スマートフォンで学べるプログラミングゲームアプリ

ここからは、スマートフォンやタブレットで気軽に勉強できるプログラミングのゲームアプリを紹介します。
スマートフォンであればいつでも気軽に勉強できるため、毎日継続しやすくなります。
具体的にどのようなサービスがあるのか確認しましょう。
Swift Playgrounds

「Swift Playgrounds」は、基礎的な構文から本格的な概念までパズルを解きながら「swift」の学習ができるアプリゲームです。
ゲーム内のキャラクターが親しみやすく、子供から大人まで効率的に学習できます。
Apple公式が提供している教材のため、コードの正確性も保証済みです。
LightBot

プログラミング言語でロボットを動かし、パズルをプレイするゲームです。英語表記ではありますが、比較的シンプルな操作で進められます。
命令ブロックを組み合わせて動かすため、難しいプログラムを組む必要はありません。「プログラミングとは何か」を理解できるため、実際の言語を学習する際に役立ちます。
Programming Hub

「Programming Hub」は20種類以上のプログラミング言語と技術を学べるため、幅広い知識を得られます。無料で利用でき、有料コースも用意されています。
すべて英語による解説が難点ですが、プログラミングで書かれるコードは英語の構成と似ている要素があるため、英語とプログラミングの両方のスキルを同時に伸ばしたい方に、おすすめです。
初心者にもおすすめのプログラミングスクール

プログラミングを短期間で勉強するには、初心者が学ぶべきカリキュラムが整っているプログラミングスクールを活用するのがおすすめです。
ここでは、初心者におすすめのプログラミングスクールを紹介していきます。
テックキャンプ プログラミング教養

「テックキャンプ」はエンジニアとして求められる人材を育成することを目的としており、パーソナルメンターといった体制を作り、徹底的なサポートを提供しています。
実践的な学習プログラムによって、ゼロからサービスを開発できるような幅広い技術を獲得できます。例えば、下記のような内容を学べます。
- デザイン
- 業務効率化
- Webサービス開発
- AI(人工知能)入門
パーソナルメンターが個別面談を行い、学習をサポートしてくれるため、確実にスキルを習得できる環境が整っています。
DMM WEBCAMP はじめてのプログラミングコース

Webプログラミングの基礎からプログラミング言語ごとの学習、AI開発のための学習など、一人ひとりの学びたい内容に合わせた学習が出来ます。このサービスに向いているのは、以下のような方です。
- 学びたい言語が決まっている方
- 取り組みたい開発内容が決まっている方
- 就活対策をしたい方
- UI/UXデザインを学びたい方
初心者の方でもWebアプリについて学習でき、知識を深められます。
Code Camp(コードキャンプ)プログラミングコース

プログラミング未経験の状態から、自分でWebサイトを作れるスキルを習得したい方や、転職・就職で差別化できるITスキルを身につけたい方が受講するコースです。
具体的に次のようなWebサイト制作を行うスキルを身につけることができます。
- 掲示板機能
- グルメサイト
- 出品、購入機能付きフリマサイト
- ログイン、パスワード認証、検索などの機能
開発環境としてAWSを使用するため、AWSの知識も得られます。
KENスクール プログラミングコース

プログラミング未経験でもわかりやすいカリキュラムと個人指導によってしっかりと学習できるコースです。入学前に実施される無料カウンセリングで、スキルと学習したい分野に応じて学ぶ講座を選択できます。
さらにKENスクールでは、人材エージェントと連携し、卒業後に無料で転職活動をサポートしているため、卒業後の就職先で悩む必要もありません。
学べる言語やアプリケーションは以下です。
- VBA
- Java
- C言語
- データベース
- VB(Visual Basic)
- PHP/WordPress/LAMP
SAMURAI ENGINEER 教養コース

短期間で価格を抑えてプログラミングの基礎学習をするコースであり、これからITエンジニアとして仕事をしていきたい人に求められるスキルを、現役のエンジニアが指導してくれます。
このコースは、以下の方に特におすすめです。
- 独学では学習が難しかった方
- 何をどのように学べばいいのかわからないため、誰かに教えてほしい方
- 毎日の学習を続けられるか不安な方
学ぶ側の理想を確実に実現するサポート体制があるため、独学に不安な場合や、実務に詳しい人に質問したい方はおすすめです。
FREEKS(フリークス)転職コース

「Freeks」では、初心者や未経験者向けの学習カリキュラムが用意されています。
未経験からエンジニアとして就職・転職のできるレベルまで学習したのち、実践的なフレームワークまで取り扱うため、実務重視の学びを得られます。
基本だけを学習するスクールでは実務向けのスキルや知識を教えてくれないケースもありますが、Freeksでは、実務に対応できるカリキュラムがあり親切丁寧に教えてくれます。
料金は月額21,560円(税込)のサブスクリプションで定額で受講し放題のシステムを採用しています。
プログラミングの考え方を知って勉強をすることが重要

プログラミングの勉強を始めるときに、自分の目的に合っているプログラミング言語を選び、学び続けられる方法を探すことが大切です。
独学でプログラミングを勉強するときには、書籍や学習サイトで学ぶだけではなく、ゲームを取り入れて楽しみながら勉強する方法もあるので、ぜひチェックしてみてください。
短期間で知識やスキルを身につけたい場合は、プログラミングスクールでプロの指導を受けるのが効率的な勉強方法です。
「何を開発したいのか」を明確にし、自分に適した学習方法を見つけましょう。